犬の民話「狼とハリネズミと猟犬」

豊作が予想されたある年に、狼とハリネズミは放置されている畑に一緒に大麦をまくことにしました。土地を耕し、大麦をまきました。

 

取り入れの時期が来た時に、二匹は一緒に仕事をしました。

もう脱穀もすませ、脱穀場が大麦でいっぱいになった時、分配が始まりました。狼とハリネズミは同じ量の仕事をしたので、平等に分配する約束になっていました。

 

狼は枡で取り入れた大麦を計り始めました。しかし腹黒い狼は、種まきの時の約束とは違って、十枡分の大麦を自分の袋に入れるたびに、ハリネズミの分として、一枡分地上にばら撒いたので、ハリネズミは一粒ずつ拾い上げなければなりませんでした。

この狼の悪いやり方を見て、ハリネズミは文句を言いましたが、狼はハリネズミの一枡分に対して、十枡分どころか二十枡分を自分の方に入れました。

哀れなハリネズミはどうすることもできず、分配を次の日まで伸ばすように狼に頼みました。狼は反対をしませんでした。

 

その日、ハリネズミは知り合いの数頭の猟犬にこの事を話、不平を訴えました。

一頭の猟犬が、あなたを助けてあげよう、と申し出て、そのように話しました。

 

次の朝、ロバを雇い、背中に鞍をおいて、その上にいくつかの袋をのせ、袋の一つに友人の猟犬を入れ、全身を覆って鼻先だけを外に出しました。

 

ハリネズミは脱穀場に着きました。そこには狼が待っていました。すぐに、残った大麦の分配が始まりました。狼は枡を取り、自分の袋には十枡分を入れてハリネズミの袋には一枡分を入れました。

狼はこの作業を二回しました。しかし、三度目にハリネズミの袋に大麦を入れようとした時、猟犬の鼻先が見えました。

そこでハリネズミにこう言ったのです。

「ハリネズミおじさん、私が昨日と今日までした分配は公平ではない事に、今気が付いたよ。だからもう一度初めからやり直した方がいいと思う。」

狼はふたたび分配を始めました。

「狼おじさん、あなたの好きなようにしてください」とハリネズミは言いました。

「1、2、3、4…十枡分がハリネズミおじさんの分。一枡分が私の分、私はあなた程働かなかったからね」

「狼おじさん、どうしてそんなに行いが変わったんだい?」

「ハリネズミおじさん、警察の目が袋の口から見えたからね」

すると袋から猟犬が飛び出しました。

狼は飛んで逃げ、二度と戻って来てハリネズミと仲間になる事はありませんでした。

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チダ

チダ

ビーグル犬とインド映画が好き。 飼い犬のカブにゃんにはなめられ気味。 最近の目標はインドに行ってレポート記事を書く事。

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